【雑感485】人事が見つけた、成長できる学生に共通していること

採用面接で学生と話していると、「成長できる環境を求めています」という言葉を山のように聞く。

私たちのような仮設のイベント業者は、「事故なく安全に終わること」が何より最優先の世界だ。だからこそ「今が問題なければそれでいい」という保守的な思考になりがちなので、そういう言葉は最初はとても新鮮に聞こえた。

しかし、実際に深く話を聞いていくと、彼らの言う成長意欲とは「(絶対に成長したいわけではないけれど)成長したい気持ちがないわけじゃない」程度のニュアンスなのだとよくわかる(笑)。

手前味噌で恐縮だが、私は長年コミュニケーションや能力開発の講座を運営してきている。だからこそ、本気で成長したい人にとっては相当適した「成長環境」を提供できる自負がある。

にもかかわらず、面接で少し踏み込んだ話をすると、「いや、そこまでは求めていません……」という見えない壁を確実に感じるのだ。

この「そこまで」というラインは、一体どこで引かれているのだろうか。

今年はすでに80人ほどの面談や面接を行ってきたが、そこで明確に見えてきたものがある。 成長できる人とそうでない人の決定的な差は、【自分の現在地】を真っ直ぐに認め、そこから逃げ出さないかどうか、これに尽きる。

例えば、面接に来る学生たち。

私の印象では、オンライン面接で8割、対面面接に至っては9割の学生が「まともな挨拶」すらできていない。しかし、自分は挨拶ができていないという自覚がある学生は、おそらく一人もいないだろう。

大前提として、「挨拶」の定義や目的意識が私と彼らとではまるで違う。だからこそ、まずはその現実(現在地)をストレートに伝える。彼らにとってはおそらく、今まで誰にも言われたことのない貴重な指摘のはずだ。

本当に「成長できる環境」を求めているのなら、この指摘の価値がわかるはずだし、「これこそが成長環境か!」とありがたく受け取るだろう。しかし、実際にその価値を感じ取っているような反応が返ってくることはほぼない(笑)。

私の肌感だが、「面接でこんなことまで教えてくれる人事(社員)がいるなんて!」と感動できるような学生は、そもそも最初から挨拶くらいちゃんとできるのだ。

実際、うちの職場で頑張っている若手は、まさに「こんな人がいるなんて!」と思って入社してくれた子であり、当然のごとく挨拶もきちんとできる。

「成長環境を求めています!!」というような暑苦しいガッツは別にいらない。ただ、若くて成長の余地だらけなのだから、せめて「自分の現在地」を受け入れるくらいの素直さと器がないと、私とはうまくやっていけないだろうな、と思う。若い人に限らないけれど。

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