ある日、現場から帰ってきた若手社員が「陽子さん…先輩から信頼を得られないんです」と相談にきました。
かんたんなことの指示を受けたのだけど、それを忘れてしまったり、できなかったり…してしまうそうだ。
「『どうしてこういうふうになったの？』と問い詰められるのだけど、固まってしまって言葉が出てこない」とのこと。（かんたんなことなのにできていないから、問い詰めたくなる先輩の気持ちもわかるらしい）
「（言葉が）出てきたと思っても、言い訳だなって自分でもわかる（から言いにくい）」と。
だから、言わないでいると、「シカトですか？」と言われてしまう。
陽子さん、どうすれば、いいんでしょうか。
私は工場にいるとき（週４）こんな感じで若い子から話を聴くことがほぼ毎日のようにあるのですが、話を聴くようになってわかったのは、本人は結構わかっていることも少なくないです。
（もちろん、本人にまるで危機意識も問題意識もない場面もそれなりにありますが、それはまたどこかで…）
本人はわかっているのですが、外から見たらそんなことまったく伝わってこないのが、まあ若者の未熟さといいますか、現代っ子の控えめさといいますか…(笑)
さて、今回の質問（相談）について、私の回答は。
言わなくても「シカトかよ」って怒られる、言っても「言い訳だね」って怒られる、じゃあどうすればいいのって思うよねえ。
私は、どっちにすべきかって、答えを持ってるよ。
私は、「言う」一択だよ。
言わなかった場合は100%不信感が募る。
理由を話してくれないと、どうしてあなたができなかったのか通じなかったのかわからないから、だったらコイツに頼めないな、信用できないなってなる。最初「（先輩から）信頼が得られない」と言っていたのはおそらくこのことでしょう？（実際そうだった）
シカトっていうのは、相手にしないってことで、人に対して一番やっちゃいけないコミュニケーションなの。自分の存在を認めてもらえないってものすごく人を傷つけることでしょう？
だんまりになってしまったら、その場では怒られないかもしれないけど、呆れられるし、見捨てられちゃう。人間関係は、壊れる。100%ね。
でも、言った場合は、言い訳と思われるかもしれないけど、思われないかもしれない。それは、言ってみないとわからないよね。
あなたの若い未熟な考えでは言い訳だと思うかもしれないけれど、私達ベテランは違った見方をするかもしれない。その可能性は、十分ある。それだけあなたはまだ若い。まだ世界が狭いし、成長できるところがたくさんあるんだよ。
だから、どうすればいいのって聞かれたら、100%悪印象になる「言わない」を選択することはありえないというのが私の考え。
そして、言っていくうちに、練習を積み重ねていくことで、言い方を考えたり、相手の価値観を探ったり、いろいろな改善点が見つかるかもしれない。
でも、言わないという選択をしたら、その練習はできない。ものごとは練習をしないと、絶対うまくなれない。自分の考えを言う練習をしないと、コミュニケーションは、絶対にうまくなれない。
私は、そう思うよ。
じゃあ次は、なんで、「なんでこんなかんたんなことができないのか」って質問に答えるね。
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