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【雑感050】現地に行ってみないとわからないこと

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10年前から海外旅行と言えば夏休みに行くヨーロッパが定番だったけど、3年前からアジアにも行くようになった。

アジアに行くようになって、私の「旅行」の意味をより深く実感するようになった。

 

当たり前だけど、ヨーロッパに行くと、「ここは日本じゃない」と感じた。

お店の人がぶっきっらぼうにお釣りをバシャンってたたきつけるのも、

ファーストフード店でテーブルの上をありえないくらいにグチャグチャにしてそのまま立ち去るのも、

すべてにおいていちいちサイズがでかいのも、

常に隣には宗教があるのも、自分のこの目で見てこの手で触って感じてきた。

この10年いろんなところに行ってきたけれど、結局日本にはかなわないなーという感覚はこの10年ずっと変わらない。

私が日本で生まれて日本で育ったから、日本が「良い」の「良い」なんて「馴染み深い」って意味のときのほうが多い。

だから、日本が良いなんてそんなの当たり前っちゃ当たり前なんだけど、

自分の国しか知らない中で日本が一番と思うのと、日本以外に一カ国だけ知っていてそこと比較して日本が良いと言うのと、いくつか行った中でその中でも日本が一番と思うのは全然違うと思う。

今はもう何もかもが初めてだった頃の衝撃は感じられないけれど、自分でその場に行って見て感じることの大事さは、年を追うごとに感じるようになった。

旅行先がずっとヨーロッパだったのは、単純にヨーロッパってすごいと思っていたから。

絵になる町並みも、立派な宗教施設も、世界の中で生きてきている歴史を随所に感じるのも、もう絶対的に日本はかなわなくて。

飛行機代とヨーロッパの歴史は関係ないけれど(笑)、パッケージツアーではなく自分たちで手配する旅行にはお金がかかって当然だなーと思ったから、夏休みの旅行にはそれなりに予算を組んできた。

こうして、ヨーロッパってすごい!と実感しつつも、日本の存在感も知名度も感じたりして、年に1回の夏休み旅行を「楽しく」過ごしていたのが最初の5年くらい。

日本に比べると、何もかもが雑な国がほとんどだけど、でも、困ったときには助けてくれたから、大きなトラブルもなくやってこれた。

 

雲行きが怪しくなってきたのは5年くらい前のこと。

いつからか、「Japanese?」って聞かれなくなって、「Chinese?」と聞かれるようになった。

確かに気づけばアジア系の顔をしている人たちの中に日本人はほとんどいない。

あれ、日本、なんだかやばくない?と感じたのは、日本の社会問題でも数字的なものでもなく、一発目に「Chinese?」と聞かれるようになったからだ。

そうして、年に1回の海外旅行以外にも、時間を作っては海外旅行に行くようになった。

そしたら、小さなことからすごくたくさん発見できるようになった。

ヨーロッパと違って、国による違いをアジアではハッキリ感じられることのほうが多い。

今や私の旅の定番となったドミトリーを知ったのはソウル。

今や私の食事のトッピング?の定番となったフライドオニオンを知ったのはシンガポール。

飛行機のトラブルがあっても、日本とは違って100%放置されることを知ったのは上海。

信号なんかない無法地帯だけど、だからこそ事故を起こさないものだと学んだのはベトナム。

急激に文化が発展する時は、まずは箱を作ってそれから道路などを作ると知ったのはクアラルンプール。

…ひとつひとつが、人から聞いたら「へえーそうなんだ」で終わってしまいそうな小さなことが、実際行って拾えるようになってきた。

ドミトリーは共同生活がゆえのリラックスできなさそうなのが問題かと思いきや、一番の不便は大きい荷物を常に手の届く範囲に置けないことだったり、

フライドオニオンって中国系のお料理ではごく普通に何にでも入っていてすごくおいしいのに、世界中のものが手に入る日本ではほとんど見かけないことだったり、

中国の「自分たちが一番すごくてあとの人たちはカス」な思想って、非常事態でもちゃんと維持されることだったり…。

 

今回、クアラルンプールに再訪したのは、あざらしくんに見てもらいたかったから。

日本が今だいぶやばくなっているというのを、実感してもらいたいし、共感してもらいたかったから。

私はめったなことでは同じ町に再訪するということはないのだけど(しかも今回は半年しかあいてない)、直近であざらしくんが海外に行ける日程を組めるこのタイミングで来た。

急激に発展している町の様子や、UBERやWi-Fiなどインバウンドに対してのインフラ整備の状況とか、そういうのを実際にこの目で見て実感してほしかったから。

 

 

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