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【雑感071】先生が頑張りすぎることは、生徒の自己肯定感を潰すこと

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あざらしくんと運営する化学専門の大学受験予備校TEPPANでは、小さなこともふたりでしっかり話し合っています。
(もちろん私がコーチ役ですが)

あざらしくんは学校の教師からキャリアをスタートさせて、地域密着型の大学受験予備校に転職、そこから医学部専門予備校を経て現在は河合塾で働いているわけですが、

彼の講師(教師)としてのあり方は実はこの間少しずつではありますが、大きく変わってきました。

手前味噌ですが、最大の転機は大学受験予備校時代に私と出会ったこと。

担当教科の知識もろくにないし社会人経験もまったくない、ど素人全開だったのに、

入社3日で授業デビューし、またたくまに看板講師にのぼりつめた私は、真面目な彼からしたら不可解の塊(笑)

今まで自分は指導力を磨き、知識を身につけて結果を出してきたのに、このど素人娘はそれらがなにもないのに、でも結果を出している。

「これってどういうことなんだろう?」と思ったのがあざらしくんの最初の転機だったようです。

生徒のためにすべて手とり足取りやってあげるのが先生だと思っていた彼。

私が1年目のとき、お昼ご飯食べているときに質問に来た生徒を「今ごはんだからあとにして〜」と断っていました。

そのとき、「なんでごはん途中にして質問聞かないの?」とあざらしくんに聞かれたのを覚えています。

当時はなぜそんなことを聞いてくるのかがわからなくて、遠回しにあざらし先輩に怒られているのもわからなくて、「えっ、なんでって、ご飯食べてるから…?」としか言いようがなかったのですが(笑)

半年後くらいでしょうか、また同じシチュエーションで「ごめん、今のタイミングでお昼食べないといけないから、食べながら質問聞いてもいい?」と言うようになり、

そのうちご飯を食べていなくても、「ごめんあと5分後に来て」とサクッと言えるようになりました。

もちろん、塾生の方も「わかりました!またきまーす!」とにこやか。

 

 

こんなやりとりをするようになっての塾生の変化に、あざらしくんも気づきました。
(あざらしくんのクラスは上位クラスの塾生が多いので、変化も大きく早く出ます)

良かれと思ってやっていたことが、実は、塾生の自立をさまたげていたことに。

自分の人生の責任は、自分しか取れないことに。

生徒自身が頑張るべきところまで先生が頑張り過ぎちゃうことは、実は生徒にからしたら頑張る機会も達成の機会も失うことになるから、自信をなくしちゃうことに。

そして、あざらしくんの口癖は変わりました。

「君の人生だよ、君が自分で決めるんだよ」と。

 

 

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