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【雑感115】あの人頼りないから、私の存在意義がある

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人の不完全さが、誰かの存在意義になる。

私自身はそう感じることは今まであんまりなかった。

自分の理想と目的のためにやるタイプだったから。

強いて言えば、伝説の大学のサークルで出会った伝説の幹事長くらいか。

 

私が1年の時に3年だったその幹事長の先輩は、大学生活のすべてをサークルにかけていた。

横須賀から大学に来て、授業には一切出ないで、サークルのラウンジで時間を過ごす。

私達が空き時間にラウンジに行くと、いつも幹事長がいた。

ラウンジなんて正直暇つぶしに行くところで、誰かに会いに行ってるから、ラウンジに幹事長がいるのは、なんだかほっとした。

いないならいないで別にそんなに悲しいわけじゃないけど、

サークルというコミュニティで、いつも「そこにいけば誰かいる」環境を作るという作戦は、コスパは良くないけど、正解だったのかもしれない。

夏前前後の草刈りバイトシーズンには責任者をつとめ、毎日朝から晩まで草を刈る。

暑くてしんどいのに、高田馬場から30分、大学からだと1時間かかる東伏見のグラウンドに行くのは、サークル活動にしてはかなりハードルが高いから、なかなか人が集まらない。

だけど、彼だけは東伏見に行けば必ずいた。

いつも彼がいたから、実は私はひとりで草刈りバイトをしたことがない。だけど、彼は、どれだけの時間、ひとりで東伏見にいたんだろう。

そんな不器用なやり方しかできない彼だったから、当然、人としての能力は高くなかった。

初めて本格的に参加した1年の夏合宿で、合宿隊長の彼のもとで合宿副隊長として参加したとき。

3週間の合宿なのに、始まって1週間もしないうちに、合宿隊長をリコールされてしまった。

そんな頼りない先輩は、あれから20年たった今でも、彼以外に見たことがない。

 

幹事長のあまりにも頼りないところと、同時にどこまでも不器用だけど、でも、どこまでもやり続けるその姿勢に、間違いなく影響を受けたと思う。

私達同期4人はその後3年間に渡ってサークルの幹部をやり続けて、新しい時代を作り、次世代にバトンは渡したものの、私達ほど最強の世代を作ることはとうとうできなかった。

次世代の育成という点に関しては、私達4人が束になっても、誰もその幹事長以上の実績を作ることはできなかった。

 

 

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