私が「おとなしい」人とのかかわりが苦手なのは、
「自己都合」感を感じてしまうことが多いからだ。
相手を慮ってのことであることも多い。
だけどそこに「自己都合」感を感じてしまったら、その思いやりがもはやインチキくさく見えることもある。
＊
実際にあった話。
インターン生の初日は9:00集合。なのに来たのは9:30。しかも遅れてすみませんもない…。ふてぶてしい子。
ところが話してみると、時間が遅れていたことの認識もあったという。
しかもお昼ごはんを買い忘れたと言うのだが、それも、遅刻しているんだから、そんな場合じゃないと思って買ってこなかったのだと。
うちの肉体労働をなめていたのかもしれないし、１食くらい食べなくてもまあ平気だろうと思ったのかもしれない。
私は、その子が適当に嘘をついているとは思えなかった。
「遅れてすみません」はなかったけれど、彼女が悪いことをしたという自覚はあったと思う。
そんなわけで、私は彼女に冷凍しておいたセブンイレブンのドリアをあげたのだけど(笑)、インターン最終日、その代金を持ってきた。
受け取るつもりはないけれど、もしお金を返すなら当日中だよね…(笑)
３日後というずれた感じはあったけど、彼女はふてぶてしい子ではなかったとは思えた。
本当に本当に、頭真っ白以外のなにものでもなかったんだろうなあ。
今回はパターンをひとつ出してみたけれど、こういう形の、最初は悪意らしきものを感じたけど実際はそうではなかったという事例はそれこそ毎日のようにある。
特にうちに来る学生は美大芸大の学生が多く、多くの子はコミュ障気味なので、とにかくコミュニケーションの場数が足りない。
だから、会社というアウェーの場で、社会人に接するというほぼ初めての経験をするものだから、余計に頭真っ白になってしまうのだろう。
その結果、やたら無愛想に感じられたり、言葉もきちんと出てこないような態度になる。
自己都合全開の言い分を言い訳とは取らずに本当のことと認識するべきか、「はあ？何言ってんの？」スタンスで聞くべきかはいつも困るけれど、
今の所の私の答えは、今の所、前者だ。
ただ、自己都合全開ということは、ちゃんと伝えるけれど。
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