テクノロジーの発展は、容赦ない格差社会を連れてくる。
今までだってそれなりに感じてきたことだけど、この新型コロナ騒ぎでまたそれを強く感じる。
なかでも一番私が感じたのは、
教育業界。とくに学校教育の部分で。
学校が閉鎖になるのはわかる。
その結果、授業が遅れてしまうので、オンラインで授業をやる必要性もわかる。
わかるけど、これについていける先生も生徒も、ごくごくごくごくほんの一握りなんだと思う。
私達アナログが当たり前の世代と違って、映像やタブレットごしの世界に慣れている今の子供たちにとっては、違和感はそんなにないとは思う。
それはまだいいにしても、そもそもちゃんとその授業を受ける(閲覧する)かどうかという問題は今の子供たちにだってあるんじゃなかろうか。
私は塾講師時代、基礎クラスを担当していた。
英語科だったけど、英文科でもないし留学経験があるわけでもないし、最後に英語にまともに触れたのは、自らが受験の時というド素人だから、上位クラスなんか持てるわけない。
だから、各学年の基礎クラスにベターっと入ったのだが、しばらくするとそこが私の居場所として定着してしまった。
まだまだひよこ先生の頃は、私がバカだからだと思っていたけれど、少しはまともになったら見えてきた。
私は、実は、基礎クラスの授業ができる講師だと。
私とペアを組んでくれた先輩に「安達組まじやりにくい〜」と言われたのは、私のクラスが私のファンクラブだからではなくて(当たり前…だけど敢えてクラス名じゃなくて安達組と言われるとそう勘違いしたくなるじゃんか)
純粋に基礎クラスの授業は教科知識だけではやりきれないからだ。そして私はド素人新人時代からそれができた、実に優秀な講師だったのだ。(バカではあったけど)
で、それは何なのか。
一言で言えば、授業時間(50分もしくは90分)を「授業」時間として成立させていたことだ。
学校や家では落ちこぼれ扱いされているけれど、私の授業に来れば、生徒たちはみんなおひさまようこ劇場のキャスト。
だからみんな当たり前に予習をしてくる。自分のパートのセリフが言えない俳優なんていないでしょ。
居眠りがないなんてそんなの当たり前。
うちの生徒たちは、みんな塾が好きだったから、雪だろうと定期試験前だろうと誰も休まない。
そういう空間を、講師である私はもちろんのこと、生徒と一緒になって作るから、「授業」は成り立つし、楽しい時間と場所が生まれるし、結果、勉強も楽しくなる。
一方通行の配信授業で、その共同制作ができるのだろうか。
そんなキャスト気分で参加できる子供が、どれだけいるのだろうか。
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