私は悩み相談に向いていないと思う。
講座をはじめてから、お悩み相談ダントツ1位は、「やりたいと思っているのにできないんです」というもの。
確かに単にやり方が下手なだけで、ちょっとしたアドバイスだけでできるようになったり、ちょっと視点をずらしてあげるだけで解決法を見つけられたりすることもある。
まあそれはありますよ、こっちはプロなんで。
だけど、大半が「手帳に書きたいのに書けないんです」とか、「今日こそは早く帰らなきゃと思うんだけど、(突発的な仕事があったとかそういうわけでもないのに)帰れないんです」とか、「毎日釜活やろうと思っても続かないんです」…などの、っていうか、単にやりたくないからできないのでは?というレベル。
なので、「やれないってことは、やりたくないんだよ」という名言(笑)を何度も連発しているのだけど、これがなかなか響かなくて。
どうやらやりたくないってことを認められないみたいで。
なので、次からは、別の切り口にした。
罰金だ。
つまり、「早く帰れなかったら罰金払います」ってルールにすればいいのだ。
本当に早く帰りたかったら、そのペナルティとして罰金を設定することにそんなに抵抗はないはず。
だけど、現実的にはそうもいかないだろう。だって本当に早く帰りたいわけじゃないんだから。「『どっちかといえば』早く帰りたい」レベルなんだから。実際早く帰ってなにかやりたいことがあるってわけでもないんだから。
「できなかったら罰金になる」という前提で、あなたは何を宣言しますか?
*
こんな感じで、10年プロジェクトでは、10/1より罰金を伴う企画を立ち上げた。
そしたらあら不思議。「罰」金なのにやたら参加者が多く、ほぼ全員がこの罰金企画に乗った。
実は、10年プロジェクトはこんなに人数が少ないのに、全員が全員釜活に参加している日というのはほとんどなくて、一ヶ月近くまったく参加しない人もコンスタントに現れるのが現実だったのに、連日全員が釜活に参加するようになった。
正直、私はこの企画をやるにあたって、いろいろ葛藤があった。
まずはそもそも自分自身が罰金になったら純粋に嫌だし(笑)、以前学んだ選択理論心理学では、この発想はNG路線。
いままで約6年間ずっとそういうペナルティめいたことは一切やらなかった。釜活をサボろうとも、続けられなくて退会しようとも、一律でサクッと「お疲れ様〜」で終わり。
本当は釜活を続けたほうがいいと本人がわかっているだろうな、ここ引き止めたほうが良いところなんだろうな、というのが大半だったけど、でも、なんもしなかった。だって私達はいい年した大人だから。
だけど、最近は思うのだ。
人の行動とか決断って、最初の最初は「流れ」とか「なんとなく」なんじゃないのかな、と。
結婚は勢いがないとできない、と同じ感じで(笑)、自分の意志100%でなんか、なかなか動けないものなんじゃないかな、と。
最初は罰を受けたくない一心ではじめたとしても、人の気持ちは変化するし、成長もすると思う。
「みんながやっているんだから私も頑張らなきゃ」という気持ちが芽生えたり、達成という実を積み重ねていることで「自分もやればできる」という自信が生まれるかもしれない。
そういう変化や成長への期待感の何が悪いんだろうと思って、この規格を設計するに至った。結果は予想通り。ふふん。まあ、葛藤はあるけど。
ちなみに、なぜ達成なのに「罰金」なの?という質問をインスタライブでいただいた。その場で回答した通り、罰金という名前を使っているが、実際には「罰」じゃないからだ。
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