講座をやり始めたのはもう8年ほど前。
これだけやり続けてくると、全然受講生に刺さらなかった関わりについて、どうして刺さらなかったのかだいぶわかるようになってきた。
例えば、何を話しても自分の視点しかない人が、ものすごくたくさんいらっしゃる。
「私はこういう意図でやっているのに」
「うちの部下はやれっていったことを全然やらない、いったいなにを考えているのか」
「お客さんが無茶なことばっかり言ってきて困る」
などなど…。
以前は、「『私は悪くない』って話ばっかりだね、相手にも言い分があるのに」という素直な感想を素直に伝えてしまうことも多かった。
「だって『普通』こう考えるでしょう」「だって仕事なのに、好き好んで転職してきたのに」などなど、反発してくれればまだ話し合えたけど、ほとんどの場合はたぶん反発すらもされずに離れて行ってしまったと思う。
今なら、
「あなたがどういう意図でやっているのか、相手は知ってるの?そして、相手の意図をあなたは知ってるの?」
「いったい何を考えているのか、あなたの指示の理解度はなんぼのもんなのか、確認した?」
「無茶なことばっかり言ってくるその理由とか、そもそもそのお客さんは何を求めているか知ってる?」
などなど、たった1つの質問で、「世界は自分を中心に回ってると思ってる」ことを自覚してもらえるようになってきた。
なのだが、実際の現場では、この質問スキルだけでどうにもならない。
この質問だけで気がつけるのはたぶんある程度思考が明確な人で、主観と客観を分けて考えることができる人で、私が出会った受講生ではまずそんな人はいなかった。(10年プロジェクトで5年ほどトレーニングを積んでやっとこのへんができるようになる人もいるかな?という感じ)
そこで、「世界は自分を中心に回ってると思ってる」人の認識はどうなっているのかということを考える必要がある。
話を聞いてみると、実は、「世界は自分を中心に回ってると思ってる」人ほど、「私はこんなにまわりに合わせているのに」と思っている。(もしくは、「相手に合わせられていないことに焦ってしまうから」自分しか見えなくなっている)
その「合わせている」が、実は相手の要望なんてまるで聞いていなくて、自分が勝手に想像して作り上げた(相手というもの、あるべき姿)に合わせているということだけ指摘してもだめなのだ。
逆説的なアプローチのように感じるかもしれないが、「あなたは何をどれだけ合わせているのか」をじっっくり聞くといい。
まずは、私はね!私はね!!と延々と話し続けさせることが大事なのだ。
実際、このアプローチで行くと、意外とたいしたことをしていないことが発覚して、単なる行動不足努力不足で終わることもある(笑)
延々と延々と延々と話し続けたら、その話を相手に伝えたのか、相手にとってもそれだけの思いがあるかもしれないけどあなたはそれを知っているのか、という話をするようにしている。まあ、それでも、なかなか、自分に原因があると認めることは、とても、難しいのだけど。(笑)
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